同じ蜂でも全く違う!蜂の子とローヤルゼリーの効能!

蜂に関する食品やサプリメントはいろいろな種類が出ていて、それらをおぼろげに知っていると蜂という物は健康に良いらしいということがわかります。ですから蜂蜜もローヤルゼリーも、そして蜂の子も、全て効能も生産方法も同じようなものだろうという先入観を持ってしまいます。しかし御存知でしたか?それらは同じ蜂の生存活動の中で生まれるものでありながら、全く成分も、採取の仕方も、そして効能も違うのです。

ここではその中で特によく勘違いする蜂の子とローヤルゼリーの違いについてご紹介します。いずれも違うなりに優れた効能を持っていることに驚くでしょう。

蜂の子とは

まず最初に蜂の子です。

「蜂の子」とは、蜂の幼虫やサナギのことです。蜂の種類によって区別はありません。ミツバチ、スズメバチ、クロスズメバチ、アシナガバチ、クマバチなどの幼虫やサナギはすべて「蜂の子」として扱われます。ただサプリメントとして製造、販売されているもののほとんどはミツバチのオスの幼虫です。

蜂の子は日本、ルーマニア、タイ、メキシコ、エクアドルなど世界中で古来より食用に供されてきました。特に海のないエリアの貴重なたんぱく源でした。日本で全国的に多く食用になっているものはスズメバチの幼虫で、醤油で付け焼きや煮付けにしたり、鍋で煮込んだり、あるいは生のままなど多様な方法で調理されていました。

また蜂の子は薬用としても重宝されてきました。中国では約2000年前から不老長寿の薬として、さらには頭痛や内臓障害の治療薬として用いられていました。中国だけではなく世界の30か国以上で現在も病後の滋養強壮、くる病、倦怠、神経衰弱、心臓疾患、腎臓疾患、精力減退など薬として用いられています。

ローヤルゼリーは女王蜂の食糧

一方で、ローヤルゼリーとはどのようなものなのでしょうか。

まずよくある誤解が「ローヤルゼリーとは蜂蜜の加工品」「蜂蜜の高級品がローヤルゼリー」「蜂蜜の成分の1つがローヤルゼリー」というものです。しかし蜂蜜は、働き蜂が花の蜜から巣に蓄えた甘味料であり、ローヤルゼリーは、働き蜂が自分の体内で花粉を合成し分泌したものです。外見もローヤルゼリーは乳白色で蜂蜜とは全く異なりますし、味も酸味が強いものです。

ローヤルゼリーは実は女王蜂のみしか食べません。卵の段階では、働き蜂も女王蜂も全く違いがないのですが、孵化してから3日目まで、働き蜂の方はローヤルゼリーより栄養価の低いワーカーゼリーを食べ、4日目以降は蜂蜜と花粉を食べて、いわゆる「働き蜂」になるのに対して、女王蜂になるべきメスは孵化してから生涯ローヤルゼリーを食べ続けるのです。

その結果成虫になると、女王蜂と働き蜂では体の大きさでは2~3倍、寿命が30~40倍の差が生まれます。また働き蜂は卵を産めませんが女王蜂は毎日約1500個の卵を産み続けます。つまりローヤルゼリーにはそれだけの生命力があるのです。

蜂の子とローヤルゼリーの成分の違い

このように人の健康改善を図る力があるという点や栄養豊富だという点においてはそれぞれすぐれた 蜂の子とローヤルゼリーですが、成分的な差異はあるのでしょうか。

蜂の子の主な成分

まず蜂の子の成分を見ていきましょう。

必須アミノ酸

必須アミノ酸は身体の中で産生できません。しかし身体の原料となるタンパク質合成のためには必須成分です。蜂の子にはその必須アミノ酸9種類の全てが含有されています。

具体的には筋肉を動かすエネルギーになるバリン、ロイシン、イソロイシンをまとめて称するBCAA、ストレス解消に有効なトリプトファン、あるいは必須アミノ酸ではありませんが、運動をして筋肉に溜まり、疲労の原因となる乳酸を分解するアスパラギン酸などが効果の大きいものです。

ビタミン

身体や精神を全然に保つビタミンのうち蜂の子には9種類が含有されています。特にブドウ糖をエネルギーに変えるビタミンB1、炭水化物、タンパク質、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2、抗酸化作用のあるビタミンC、抗ストレスホルモンを生成するパントテン酸(ビタミンB5)などが健康上有益です。

ミネラル

ミネラルも生命維持の必須成分であり、やはり体内で生成できません。蜂の子には身体を生成するカリウムやリン、栄養をエネルギーに変えるマグネシウム、ストレスを解消するカルシウム、髪の毛や爪を健やかにする亜鉛など8種類のミネラル が含有され、中でも栄養をエネルギーに変えるマグネシウムは蜂の子を栄養食にしている大きな要素です。

ローヤルゼリーの主な成分

代わってローヤルゼリーの成分を見てみましょう。

アミノ酸

ローヤルゼリー特有のタンパク質は9種類あります。そのタンパク質を構成するのはアミノ酸で、ローヤルゼリーには身体が必要とする9種類の必須アミノ酸だけではなく、心筋梗塞を予防するアルギニンなどの15種類のアミノ酸も豊富に含まれています。タンパク質の品質を示すスコアで見るとローヤルゼリーは非常に高い数値であり、良質のアミノ酸を含有していることがわかります。

ビタミン

ローヤルゼリーには蜂の子以上の10種類のビタミン類が含有されています。蜂の子と同じくB 群が豊富なほか、ナイアシンなどのプロテインをエネルギーに変える上での必須のビタミンが含まれています。

ミネラル

ローヤルゼリーには生存していくために必須のミネラルも多数含有され、中でもカリウム、リン、マグネシウム、カルシウムが豊富です。

10-ハイドロキシ-δ-2-デセン酸

このあまりなじみのない物質はローヤルゼリー特有の成分です。脂肪酸の一種でローヤルゼリーの中ではマルチに効果のある成分です。たとえば、皮脂の分泌量を抑制してくれるのでニキビ改善に効果があったり、女性ホルモンに似た作用があるので更年期のつらさを緩和してくれたりします。さらに血液中の糖分の急激な上昇を抑えてくれるのでダイエット効果もあります。また血中コレステロール濃度を低下させ高血圧や心筋梗塞などの生活習慣病の予防にも効果を発揮してくれます。

蜂の子とローヤルゼリーの効能の違いとは

以上のように、蜂の子とローヤルゼリーの成分は、大きな分類では似ていますが、詳細の含有バランスなどではかなり違っています。 それらは効能上どのような差異になって現れているのでしょうか。

蜂の子の効能は

まず蜂の子の効能です。

耳鳴りの改善

耳鳴りの原因は、耳や血管の病気やストレスなどが考えられ、完全には解明されていませんが、耳鳴りを伴う難聴患者を2グループに分け、一方だけに蜂の子を12週間与えたところ、蜂の子を与えられたグループは耳鳴りに由来する抑うつ感が軽減していました。さらに、聴力検査でも聴力の著しい回復がみられました。このことから蜂の子はメカニズムは未解明ですが、耳鳴り改善に効果があると証明されています。

滋養強壮効果

また蜂の子の効能で一般に膾炙しているのは滋養強壮効果で、各国で古くから用いられているのもこの効果があるからです。その効果をもたらしている理由は、上で挙げたBCAAなどの必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルがバランスよく配合されているからです。

アンチエイジング効果

身体の老化の防止、老化速度の抑制にも効果があります。これは先ほど触れたアルギニンによるものです。具体的には骨の強化、皮膚のシワの改善、内臓の強化を実現します。このように人間の加齢の速度を抑制してくれるので、アンチエイジング効果があると言えるのです。

アンチエイジング効果は特に肌でも実感できます。その秘密はアスパラギンです。アスパラギンは肌のターンオーバーを促進するので、保湿効果を生み肌の弾力を復活させます。それによってハリも甦ります。

髪の毛、爪の健常化効果

蜂の子には髪の毛と爪を構成するケラチンの原料となるシスチンというアミノ酸が豊富に含有されています。これによって、つややかな髪の毛と、若々しい爪を実現します。

動脈硬化予防効果

蜂の子に含まれるコリンというビタミンに類別される成分は、それ自体脂肪を燃焼させて肝臓の負担を和らげる効果があります。そしてさらにコリンは2つの物質に変化してそれぞれで動脈硬化を予防します。1つはアセチルコリンです。アセチルコリンに変化したコリンは血管を拡張し、高血圧を改善させます。2つめはレシチンです。レシチンに変化したコリンはコレステロールが血管に付着するのを阻害して動脈を柔軟に保ちます。この2つによってコリンは動脈硬化を予防し、心臓病や脳梗塞、そして高血圧などの生活習慣病の予防をしてくれるのです。

ローヤルゼリーの効能は

これに対してローヤルゼリーの効能にはどのようなものがあるでしょうか。

高血圧改善効果

16人のグループを2つに分け一方にローヤルゼリーを4週間与えたところ、与えられたグループの高血圧が改善しました。これによってローヤルゼリーの高血圧改善効果が証明されました。

この効果を導いたと考えられるローヤルゼリーの成分の最大のものはパントテン酸です。高血圧の原因の最大のものの1つは悪玉コレステロールが動脈の血管に付着して硬化させ、血管の柔軟性を失わせることにあります。パントテン酸は脂質が悪玉コレステロールにはならずに、善玉コレステロールに合成されることを促進するので、動脈硬化を予防し、高血圧を改善させるのです。

さらに高血圧のもう1つの原因はストレスです。人間はストレスを受けると抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンを分泌させてストレスへの抵抗力を高めます。それによって高血圧も防ぎます。パントテン酸はこの副腎皮質ホルモンの合成を促すので、ストレスによる高血圧を抑制するのです。

抑うつ感改善効果

不安やイライラといった抑うつ感を感じる治験者を4グループに分け、1つにはローヤルゼリーを与えず、残りの3つにローヤルゼリーを100 mg、300 mg、1000 mgと14日間与えたところ、ローヤルゼリーを多く与えられたグループほど抑うつ感が改善していました。これによってローヤルゼリーには抑うつ感の改善、つまりはうつ病の改善に効果があるということが証明されました。

ローヤルゼリーにこの効果を発揮させた成分的な要因には3つ考えられます。

1つがデセン酸です。これはローヤルゼリーにしか含まれていない特別な成分の1つで、自律神経の乱れを整えます。そもそも自律神経は活発な活動をしているときに働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経があり、このバランスが取れていると精神的に安定した状態になります。しかしストレスや疲労などで交感神経優位の状態が続くと、緊張が解けないため神経が疲労して抑うつ状態になります。デセン酸は、この自律神経のバランスを整え副交感神経を優位にするので、抑うつ状態を改善させるのです。

もう1つの成分がアセチルコリンです。抑うつ状態は、身体に感情の動きを指示する神経伝達成分の不足でも発生しますが、
アセチルコリンはこの神経伝達成分の1つです。ですので、これが補充されることで抑うつ状態が改善します。

3つめはトリプトファンです。トリプトファンは必須アミノ酸でやはり神経伝達成分のセロトニンの材料になります。ですからこれをローヤルゼリーで補充することで抑うつ状態が改善するのです。

耳鳴りの改善効果

蜂の子と同様にローヤルゼリーにも耳鳴りの改善効果があります。耳鳴りを感じている24名を2グループに分け、一方には1日に700 mg、もう一方には1日に2800 mgのローヤルゼリーを8週間与えたところ、前者はその25.0%の人の耳鳴りが改善し、後者では88.3%の人が改善しました。これによってローヤルゼリーには耳鳴り改善効果があると証明されました。

この効果をもたらしたローヤルゼリーの成分も、抑うつ感を改善させたのと同様、トリプトファンなど神経伝達成分の材料となる物質です。というのは耳鳴りの原因には2つあり、1つはストレス、もう1つは加齢ですが、前者は抑うつ状態の原因の1つなので、神経伝達物質が補充されると、解消されるのです。また同じくローヤルゼリーの成分であるカルシウムとチロシンも神経伝達物質の材料ですので、耳鳴りを改善させます。

冷え性の改善効果

ローヤルゼリーは、疲労回復や老化防止、更年期の疲労感や肩こりの軽減などの効果などがあることも明らかになっていますが、冷え性では特に顕著に改善効果が現れます。冷え症の若年女性24名を1日にローヤルゼリーを4200 mg、8400 mgを2週間与えた2グループと偽薬を与えたグループの3つに分けたところ、ローヤルゼリーを飲用したグループでは手、足、腰が温かく感じるようにになりました。さらに手指の表面温度を測定したところ、ローヤルゼリーの摂取量に比例して温度が高くなることが判明しました。これによってローヤルゼリーは冷え性にも効果があると分かりました。

この冷え性も自律神経の乱れによって起こっていることが多い症状です。というのも、ストレスを感じ続け交感神経が優位になり続けると、身体は高血圧を維持するために血管を収縮させます、すると末端の神経に血液が行き届かなくなるために、身体の先端が冷えたり、あるいは身体全体が冷えてしまうのです。したがって自律神経のバランスを整えることが冷え性改善のポイントなのです。

その点ローヤルゼリーにはここまで挙げた成分が、自律神経のバランスを整え、ストレスを解消させるので、結果的に血管が拡張し、血流が回復して冷え性が改善するのです。

まとめ

いかかですか。

以上のように、蜂の子もローヤルゼリーも身体にとっては非常に有用な栄養食ですが、組成も成分も効能も異なり、それぞれが違った面で優れていることがお分かりいただけたでしょうか。ですから、何らかの身体的悩み、精神的悩みを持つ人はその効能と自分の悩みを引き比べて、適切な蜂産生製品を飲用すれば、それらの悩みがかなり改善するでしょう。

【参考文献】
蜂の子の栄養成分 https://www.hydeparkmedia.com/018.html
蜂の子はタンパク質が豊富 https://www.iomlondon.org/avrfc.htm
蜂の子の耳鳴りに対する効果 http://www.schroonlake.org/11.html
蜂の子の美髪効果 https://www.parisbiotech.org/master/